フリーランスとして8年、デザイナーとして数えれば18年。これまで数えきれないほどのサイトを世に送り出し、プロとして一線でやってきた自負はありました。
でも、娘の「保活」という高い壁を前にしたとき、私のこれまでの実績やポートフォリオは、役所にとっては1点の加点にもならなかったんです。
「仕事はいくらでもある、でも預け先がない」
「実力はある、でも働いている証明ができない」
そんなジレンマの中で私が出した答えは、今さらとも思える「開業届」の提出でした。
1. デザイナー歴18年。今さら「開業届」を出した理由
8年間、あえて出さずにやってきた私が、なぜこのタイミングで「個人事業主」という公的な肩書きを手にすることを選んだのか。それは、役所という「公的な場」で戦うための最強のパスポートが必要だったからです。
「自称」と「公認」の大きな違い
役所が求めているのは、デザインの質ではなく「客観的な就労証明」。開業届の控えがあるだけで、自治体への説得力が劇的に変わります。
| 比較項目 | フリーランス(届出なし) | 個人事業主(届出あり) |
|---|---|---|
| 役所への証明 | 確定申告などで間接的 | 開業届の控えで直接証明 |
| 就労証明書 | 信頼性に欠けることも | 自営業主として堂々と発行 |
| 社会的信用 | 良くも悪くも「自由業」 | 税務署が認めた「事業」 |
2. 突然のピンポン!役所による「実地調査」のリアル
開業届を出し、申請を終えてホッとしていたある日のこと。突然、自宅のインターホンが鳴りました。
「〇〇市役所ですが、就労状況の確認に伺いました」
アポなしの直接訪問。いわゆる「抜き打ちの実態調査」です。中に入ることこそありませんでしたが、玄関先で「本当にここで、本人が働いているのか」をしっかりと確認されました。
正直、一瞬心臓が跳ねましたが、何もやましいことはありません。私は税務署に開業届を出した「個人事業主」。
「はい、ここでデザインの仕事をしています」
堂々と答え、数秒のやり取りで調査は終わりました。もしこれが「自称」のままだったら……もっと動揺して、不信感を与えていたかもしれません。
3. 「売上2万円の月」があってもいい。フリーランスの波と向き合う
自営で働いていれば、売上の波があるのは当然です。私の場合も、しっかり報酬がある月もあれば、売上が2万〜3万円という月もありました。
役所の担当者からは、「最低賃金を下回らない労働時間でお願いします」と念を押されたこともあります。でも、デザイナーの仕事は「制作」だけではありません。
- 翌月の請求に向けた準備
- クライアントとの細かな調整
- スキル維持のためのリサーチ
売上が少ない月があっても、「仕事をしていない」わけではありません。プロとして誠実に、自分の仕事サイクルを説明できれば大丈夫。開業届を出しているという事実は、そんな私の言葉を裏付ける大きな支えになりました。
まとめ:開業届はママのキャリアを守る「お守り」
保活の審査は想像以上に「ガチ」です。電話がかかってくることも、玄関まで確認に来ることもあります。でも、恐れる必要はありません。
8年のフリーランス経験を経て出した開業届は、私にとって「私はプロとして働き、子供を育てる」という意志を社会に示す宣言でした。
これから保活に挑むママへ:
・開業届の控えはスキャンして大切に保管!
・売上の波は恐れず、労働実態を堂々と説明しよう。
・いつピンポンが鳴っても、笑顔で「仕事中です!」と言える準備を。
在宅だから、フリーランスだからと保活を諦める必要はありません。プロの誇りを持って、あなたらしい働き方と、大切なお子さんの居場所を勝ち取りましょう!



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